一人で旅をしていた頃は、リアシートに大きなバッグを括り付けるだけで事足りました。
しかし、夫婦でのタンデムツーリングとなると、話は一変します。
リアシートは大切なパートナーの特等席であり、積載スペースとしては使えません。
二人分の着替えや身の回り品を、限られたスペースにいかにスマートに収めるか。
これは計画派ライダーにとって、腕の見せ所です。
タンデム時の制約を克服する。分散積載とバッグの選び方
タンデムツーリング最大の悩みは、最も大きな積載拠点であるリアシートが塞がってしまうことです。
この制約をクリアするために私が実践しているのは、積載ポイントを「分散」させる戦略です。
まず検討すべきは、左右に振り分けるサイドバッグ(パニアケース)です。
重心を低く保ちながら、二人分の荷物を振り分けて収納することが可能になります。
また、ライダーの目の前にあるタンクバッグも貴重な収納スペースです。
高速道路のチケット(ETCカード)やスマートフォン、カメラなど、すぐに取り出したい小物を集約します。
さらに、トップケース(リアボックス)を活用すれば、ヘルメットや防寒着などのかさばるものを安全に保管できます。
パートナーの座り心地を邪魔せず、かつ車体のバランスを損なわない配置を考えることが、スマートな積載の第一歩です。
重いものは下へ、軽いものは上へ。安定感を生むパッキングの鉄則
二人分の荷物を詰め込む際、単に「入れば良い」という考え方は危険です。
バイクは重量バランスに敏感な乗り物であり、特にタンデム時はリアに荷重が集中しがちです。
そこで私は、パッキングの際に重量物の配置を徹底してます。
重い工具や予備の水、着替えなどはサイドバッグの下部や、できるだけ車体の中心に近い場所に配置します。
逆に、レインウェアや地図、タオルなどの軽量で頻繁に使うものは、バッグの上部や取り出しやすいポケットへ。
重心を低く、前後に分散させることで、低速時のふらつきを抑え、コーナリングの安定感を高められます。
また、衣類は圧縮袋を活用して体積を最小限に抑えるのが基本です。
限られた容積を最大限に活用するこの工夫は、まさに「仕事の効率化」にも通じるものがあると感じています。
お土産スペースという名の心の余裕。ツーリングネットの活用
計画通りに荷物を詰め込むだけでなく、旅先での予定外に対応する余白を作っておくことも、大人のエスコートには欠かせません。
旅の途中で見つけた地元の特産品や、パートナーが気に入ったお土産。
これらを「載せる場所がないから」と諦めさせてしまうのは、あまりにも勿体ないことです。
私は常に、トップケースの上などに予備のツーリングネットや、折り畳み式のサブバッグを忍ばせています。
これがあれば、急に荷物が増えてもしなやかに対応できます。
また、荷物を固定する際は、ベルトの余り端が走行中に暴れてパートナーの体に当たらないよう、細心の注意を払って処理します。
こうした細かな配慮の積み重ねが、旅の後半におけるストレスを劇的に減らしてくれるのです。
- リアシートを使わず、サイドバッグやタンクバッグへ荷物を分散させたか
- 重心を安定させるため、重い荷物を下部・中心寄りに配置したか
- 衣類は圧縮袋を使い、容積を最小限に抑えられているか
- お土産や増えた荷物のための予備ネット・バッグを準備したか
- 固定ベルトの端が走行中にパートナーに当たらないよう処理したか