夫婦で楽しんできたバイクライフに、新しい家族が加わる喜び。
そして湧き上がる「いつかこの子を後ろに乗せて走りたい」という夢。
私自身、子どもが生まれたときはバイクを降りることも考えましたが、今は安全を第一に、少しずつ親子タンデムを楽しんでいます。
しかし、大人同士のタンデムとは全く異なる配慮と法的・物理的な条件が必要です。
愛する我が子を危険に晒さないために、親として絶対に守るべきラインと装備について、私の経験をもとにお話しします。
法律と身体的な条件。ステップに足が届くが絶対基準
まず、子どもを乗せる際の法的なルールを確認しましょう。
道路交通法では年齢制限は明記されていませんが、同乗者にはヘルメットの着用義務と、機器の操作や車両の安定を妨げないことが求められます。
実質的な基準となるのは、同乗者用ステップにしっかりと両足が届くかどうかです。
足が届かない状態でのタンデムは、踏ん張りが効かず落下の危険性が極めて高いため、絶対にNGです。
また、ヘルメットの重量に耐えられる首の筋力や、言い聞かせを守れる理解力も必要です。
一般的には小学生以上が目安とされていますが、私は子どもが身長120cmを超え、私の腰にしっかりとしがみつける力がつくまでは待ちました。
焦らず、子どもの成長を待つのも、親ライダーの大切な務めです。
子ども専用装備の選び方
すぐ大きくなるからと、大人用のヘルメットやウェアを着せるのは非常に危険です。
サイズの合わないヘルメットは転倒時に脱げてしまう可能性がありますし、大きすぎるウェアはプロテクターの位置がずれ、本来の機能を果たしません。
私は子どもには必ずキッズ専用設計のヘルメット(JIS規格やSGマーク付き)を選び、試着をして頭を振ってもズレないことを確認しました。
さらに必須なのがタンデムベルトです。
ライダーと子どもの体を物理的に連結するベルトで、走行中に子どもが居眠りをしてしまった際の落下防止に絶大な効果を発揮します。
子どもは振動と心地よい風で、大人以上に簡単に寝落ちしてしまいます。
そのとき、命綱となるのがこのベルトです。
胸部や脊椎を守るプロテクターも大人同様、あるいはそれ以上に重要です。
万が一の時に装備しておけばよかったと後悔しないよう、最大限の投資をしてください。
まずは近場の公園から
装備が整っても、いきなり長距離ツーリングに出かけるのは禁物です。
子どもの集中力は短く、トイレや空腹の限界もすぐに訪れます。
最初のデビュー戦は、片道15分程度の近所の公園やカフェまでとし、「楽しかった!」という印象だけで終わらせるのがコツです。
走行中はインカムやこまめな声掛けで「怖くない?寒くない?」と常にコンタクトを取り続けます。
もし子どもが怖いと言ったら、すぐに停車して安心させてあげてください。
- 子どもの両足がタンデムステップにしっかりと届いているか
- キッズ専用の安全基準を満たしたヘルメットを着用させているか
- 居眠り時の落下を防ぐタンデムベルトを装着しているか
- 胸部や脊椎を守るプロテクターを必ず着用させているか
- 最初は近場から始め、子どもの集中力が続く短時間で計画しているか
一度でも恐怖心を植え付けてしまうと、二度と乗ってくれなくなるかもしれません。
バイクはお父さん・お母さんとの特別な冒険の時間だと感じてもらえるよう、超安全運転で、子どもの笑顔を最優先にしたプランニングを心がけましょう。